Modern Pop

1970年代中期にイギリスでおきたアートロックのムーブメントを、モダーンポップと呼びます。退廃的なアート感覚や、グラマラスでグリッターな外見やサウンドなど特徴です。(年代順)

Sparks   /   Kimono My House  (1974)

uh デビュー時にフレディに激賞された胡散臭いオペレッタ兄弟が作り上げた、モダーン・ポップの代名詞ともいえる『キモノ・マイ・ハウス』。ラッセル・メイルのヒラヒラとしたファルセットボイスと、ロン・メイルの常軌を逸したメロディ・ラインが、絡み合う脳天直撃の一枚。彼らの場合オペラを茶化したようなロックだが、クイーンの場合大真面目にガチンコでやっている所がこれまた面白い。






オーケストラ・ルナ  /  オーケストラ・ルナ  (1974)

uh 74年にリリースされたモダーン・ポップの超名作であり、このバンドが残した唯一のアルバム。ミュージカル、ジャズ、クラシックの要素が交錯しながらも極上のモダン・ポップを紡ぎ上げる。とにかく演劇的な構成は英国人が好みそうな事請け合いで、英国の象徴となったクイーンとは、その演劇性において大きく共通する。しかし、彼らは以外にもアメリカ人。





 

キンクス   /   プリザヴェイション・アクト2  (1974)

uh 60年代ブリティッシュ・ロックの大物がなぜ、モダーン・ポップに? そう、70年代のキンクスはレイ先生のロック・オペラ趣味が爆発してしまい、手のつけようがなかったのです。クイーンが大きなホールで煌びやかに華麗なるショウをしているとしたら、レイ・デイヴィス一座は、場末のホールを爆走しているようなもの。根っからのヴォードヴィリアン気質の彼は、トコトンやらないと気が済まないようです。60年代の名作『ヴィレッジ・グリーン〜』を発展させた『プリザヴェイション』&本作。コンサートでは、実際に演劇仕立てでやってたというから、怖いもの見たさで見てみたいものですね。



10CC   /    The Original Soundtrack  (1975)

uh 男性が一度に射精する精子の量を表したバンド名がすでにモダーンな彼ら。「ボヘミアン〜」に先駆けること数ヶ月、このアルバムの「パリの一夜」において、華麗なるオペラ・ロックが繰り広げられていた。クイーンと同じく声のマジックを錬金術的に作りあげた「アイム・ノット・イン・ラヴ」のヒットで歴史にその名を刻んだ。アートにこだわりぬいた姿勢がクイーンの面々から教授と呼ばれた所以。






Be Bop Deluxe  /  Futurama  (1975)

uh 英国モダーン・ポップ・バンドのセカンド。プロデューサーにはロイ・トーマス・ベイカーを打ちたて、未来指向の楽曲と、トリッキーで重厚的なギター・オーケストレイションが楽しめる。ブライアンのギター・プレイに通じる一枚。






 

Sailor / Trouble  (1975)

uh セイラー服に身をつつみ七つの海を渡り歩くセカンド。彼らの酒場で歌っているようなヴォードヴィル的軽やかさと、エキゾチックで無国籍な洒落者感覚は他の追随を許さない。サウンドアレンジも非常に洗練されていてメンバー全員でハーモニカルに歌う様はクイーン的だ。クイーンの『オペラ座〜』が大好きで、このバンドを聴いたことがない人はちょっとだけ不幸です。 






QUEEN   /  A Night at the Opera   (1975)

uh 1975年、世紀の名盤『オペラ座の夜』は発売されたわけだが、この一枚をクイーン音楽の中の突然変異的なものとして、扱うのは間違っている。1975年というモダーンポップの系譜で扱うと、より自然にこの名盤が産み落とされた分けが浮き上がってくるのではないか?モダーンというには、少々ハードロックじみている節もあるが、フレディの目指したそれは、まさに同時代の先鋭的なものであるに違いない。

 


 

City Boy / Dinner At The Ritz  (1976)

uh City Boyは70年代初頭にイギリスのモダーンポップシーンを盛り上げたバンド。そのシアトリカルな音楽性は同時期のスパークスや10CCそしてクイーンに肉薄している。彼らの最高傑作と言われている今作「Dinner At The Ritz」が、海外のリイシューレーベルよりCD再発された事で、法外な値段の編集盤を買わなくて済むようになったわけだ。長年モダーンポップマニアが血眼になって探してきた音源を、廉価で聴ける昨今に合掌。

 

 

パサディナ・ルーフ・オーケストラ   /   イズント・イット・ロマンティック  (1976)

uh 完全なジャズ・バンドであるが、1930年代のビッグ・バンド・ジャズを70年代に出現させた、モダーン極まりない彼ら。「グッド・カンパニー」や「うつろな日曜日」「リロイ・ブラウン」などのクイーンのナンバーにひかれる人は聴いて損はありません。本作の素晴しいサウンド・プロダクションは一聴に値します。

 

 

 

Gasolin   /   What A Lemon  (1976)

uh デンマークのバンドです。
ロイ・トーマス・ベイカー・プロデュースのモダーン・ポップ・グループ。

 

 

 

 

Lewis Furey  /  The humours of  (1976)

uh 初期クイーンサウンドの立役者ロイトーマスベイカーがプロデュースした作品。ロイのサウンドアレンジはそれほど采配をなしておらず、ルイス・ファーレイのフレディに通じるデカダン趣味が全編を貫きとおしている。モノクロームなドイツ退廃主義と煌びやで憂いにみちたポップ趣向が交錯する本番は、裏オペラ座とも呼べそうだ。しかし、オペラ座のように大大的にやるというよりも、場末のキャバレーで行われる三文オペラ。同時期のキンクスにもっとも近い感覚ではあるが、個人的には退廃性の度合いの強さから、同時期のデヴィッド・ボウイやケヴィン・エアーズとの類似が強いように思われる。



イアン・ハンター   /  All American Alien Boy  (1976)

uh 元モット・ザ・フープルのイアン・ハンターのソロ2作目。クイーンはモット・ザ・フープルの前座をしていた事もあり、恩返しの意味も込めて本作の「You Nearly Did MeIn」にコーラスで参加している。いかにもクイーンな美しいコーラスは、一聴してすぐそれとわかる。ある種のブランドである。

 

 

 

ウッディ・ウッドマンジーズ・Uボート  /  ウッディ・ウッドマンジーズ・Uボート (1977)

uh 本作はスパイダース・フロム・マーズのドラマーのソロ作。スパークスにも通じるひねりの利いた楽曲に、クイーンのような華麗なコーラスと、ギター・プレイが堪能できる良作。もう少し早く出ていれば、パンクが吹きあふれる当時のイギリスに埋没する事もなかったはず。


 

 

Peter Straker / This One's On Me  (1977)

uhミュージカル『ヘアー』にも出演した、グラマラスなジャマイカン・シンガーのセカンド『ディス・ワンズ・オン・ミー』。本作のプロデュースは、ロイ・トーマス・ベイカーとフレディ・マーキュリー。彼の黒人とは思えぬオペラティックなヴォーカルとフレディのコーラス・ワークがあいまって、確実にクイーン・ファンの咽の渇きを潤してくれる一枚です。望むCD化!! 






SWEET / Level Headed  (1978)

uh 70年代英国のシングル・チャートを席巻した、偉大なるB級バンド。クイーン以上にクイーン的といわれた彼らは、とにかく派手、キャッチー、大衆的、といった事を突き詰めたバンド。クイーンから、崇高さを取り除き、下世話さを倍にしたのが、スウィートと言うと怒られるだろうか?本作は彼らのコーマシャリズムとの決別ともとれる一枚。

 

 

 

ゴドレイ&クレーム  /  L   (1978)

uh 10CCのアート的側面を担っていたゴドレイ&クレームが、10CC脱退後78年に発表したセカンドアルバム。世紀の名曲「アイム・ノット・イン・ラブ」でみせた錬金術的なボーカル・ハーモニーをさらに深化させたような本作。クイーンの作るハーモニーが超合金だとしたら、彼らのハーモニーはエメラルドのような危うい光を放っている。ちなみにポップと実験のバランスでいうと、実験に比重が置かれ、改めて10CCが如何に奇跡的なグループかを思い知る羽目に。ポップと実験は必ずや亀裂を生むが、その二つが合わさった時奇跡がおきる。

 

VOYAGER  /  HALFWAY HOTEL  (1979)

uh 70年代末期に登場したヴォヤージャー。セイラーのような弾ける、ピアノ主体のポップ・ソングはいくら聴いても飽きない。表題曲は当時スマッシュ・ヒットした秀逸なポップ・ソング。遅れてきた、モダン・ポッパー。ジャケットを手がけるのはは有名なアート集団ヒプノシス。

 

 

 

性が強いように思われる。

カーネギー  /  Rock and Roll Symphony  (2002)

uh双子の兄弟が繰り広げるピアノとギターのロック・オペレッタ。フレディのピアノのタッチは流れるように美しく、力強く、そして緻密で繊細だ。そんなフレディのピアニストとしの遺伝子を継承したのが彼ら。テクニカルで早弾きなピアノは例えば、イタリアン・プログレ・バンド“バンコ”と同等の性質ももつ。しかし、彼らはあくまでピアノ・プレイに重点を置きそこにオペラティックなコーラスを散りばめているので、プログレ的な重厚感はない。やはり、スパークスなどと比較されてよいのでは? 英才教育の果てにロックに目覚めたのだろう。そういう意味では、ロビー・ヴァレンタインとも似ている。本作は彼ら唯一作のライヴ盤。

 

MARIZANE   /   Songs from Hypercube Sideshow  (2004)

uh 彼らを初めて聴いた時は本当にびっくりしました。例えるなら、デヴィッド・ボウイのバックでクイーンが演奏しているようなバンドなんです。物まねの域を飛び越えて、素晴しい楽曲を作りだしています。まだほとんど日本では紹介されていないのですが、きっと多くの方が賛同してくれるはず。ジェリーフィッシュ以来の衝撃です。本作はUSインディー盤ミニアルバム。

 

 

 

aaaa